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もし、チャンミンと出会えたら ep.56

2011年08月10日 17:00

妄想小説第3幕、第56話です。

本当にこのままアメリカ行っちゃうのー?

それではどうぞ~♪




ガラガラガラガラ・・・・・


やっぱりうるさい安物のスーツケース。

それを引いて1人空港内を歩いた。


「はぁ・・・」

空港入り口でユリ達と別れた。

しんみりするどころか、ユリの質問攻めをしのぐのに精いっぱいだった。

なんとか取り繕ったけど、しんどかった・・・

でも、湿っぽくならなくてよかったな。

荷物を預けてから時計を見ると、ユリの怒りのスピード運転のおかげか時間に結構余裕があった。

ひとりでベンチに座る。

空港内を見渡した時にふと思い出した。

そうだ・・・

あたしは、ここでチャンミンと出会ったんだ。

あんな出会いが本当にあるんだな。

今思うと、彼と過ごした日々が全て夢のように思えてくる。

いっそ・・・夢だったらよかったのに。

「・・・・・っ。」

・・・だめだ。

彼のことを思うたび、胸の奥からこみ上げてくる感情と迷い。

あの日アメリカに行くことを決めてからも、ずっと胸の中に残ってる。

あたしは・・・本当に間違ってないのかな。

チャンミンと過ごした日々をほんの少し思い出すだけでも、すぐに視界が涙でにじむ。

この先もこんな風に、彼を思ってあたしは一人で泣くのかな。

こんな思いをするぐらいなら、いっそ出会わなかった方がよかっ・・・


トントンっ


「?」

突然後ろから肩をたたかれた。

何かと思って振り向くと・・・サングラスをかけた長身の男の子が立っていた。

「・・・・・。」

すらっとした体系に高い所に小さい頭が乗ってる。

まるで・・・チャンミンみたい。

彼がケータイの画面とあたしの顔を交互に見て言った。

『あの、ハルさんですか?』

「そう・・・ですけど。」

どなた?

そう聞こうと思った時、彼が小さい箱をあたしに差し出してきた。

「?」

・・・何?

『ヒョンから頼まれて来ました。』

「ヒョン?」

『あ、シム・チャンミン。』

「え・・・」

チャンミン?

『無事見つけられてよかったです。それじゃあ、気をつけて。』

「・・・・・。」

あっけに取られてるうちに、彼はスタスタと帰って行ってしまった。

・・・何?

びっくりして涙が引っ込んだ。

渡された小箱を放心状態で眺める。

これ・・・チャンミンから?

なんだろう。

綺麗にラッピングされてる。

その包装紙をゆっくり剥がしていくと、白い箱が出てきた。

中を開けると・・・綺麗なネックレス。

「!」

なんで・・・


♪~


「!」

突然鳴った着信音にびっくりする。

バッグから取り出して画面を見ると・・・チャンミン。

「!!」

うそ・・・

少し動揺しながら、震えた手で通話ボタンを押した。

「・・・はい。」

CM 『ハル?』

・・・チャンミンだ。

久しぶりに聞くチャンミンの声。

CM 『もう空港だよね。忘れ物ない?』

いつもと同じように話してくるチャンミン。

それに、少し胸のドキドキが落ち着いた。

「・・・うん。大丈夫だよ。」

CM 『そっか。』

「それより今、チャンミンから頼まれたっていう男の子が来て・・・」

CM 『うん。僕の後輩。プレゼントもらってくれた?』

「でも、これ・・・」

CM 『この前大学行った時に渡しそびれた受賞祝い。よかったらもらって?』

「そんな・・・いいのに。」

CM 『渡そうかどうか迷ったんだけど、僕が持っててもつけれないし。お守りだと思って持って行ってよ。』

そう言われてもう一度ネックレスを見る。

ホントに・・・綺麗。

「・・・ありがとう。」

CM 『本当は僕が直接行きたかったんだけど、明日のライブのリハがあって出られなくて。』

「いいよ!わかってるから。」

こうして、最後に電話をかけてきてくれただけで十分。

CM 『でも、かえってよかったな。』

「え?」

CM 『行ったら・・・僕はきっとハルを引き止める。』

「え・・・」

チャンミンの言葉に思わず固まる。

CM 『そしたら行けなくなるでしょ?ハルは・・・僕の事が好きだから。』

「・・・・・。」

やめてよ。

そんなこと言わないで。

もうすでに涙で自分の服がゆがんで見える。

CM 『ごめんね。』

「え?」

・・・なにが?

CM 『カラオケもカフェも、行ってあげられなかった。』

あ・・・

そっか。

あたしが言った”チャンミンとしたいこと”。

「・・・いいよ。」

あの時”いつか全部しよう”って言ってくれた。

それだけであたしは満足だった。

CM 『そうだよね。』

「え?」

CM 『僕は”いつかしよう”って言ったのに、その前にいなくなるハルが悪いんだよ。』

「・・・・・。」

そう冗談っぽくチャンミンが言う。

でも、それに笑って答えてあげられない。

CM 『本当に・・・僕を置いて行くの?』

その言葉に、涙が頬を伝って膝の上に落ちた。

ずっと思い出さないようにしていた。

あたしに触れながらチャンミンが言った言葉。


”ずっと僕のそばにいる?”


あの時あたしは”いるよ”と答えた。

答えたのに・・・

「・・・ごめん。」

小さい声でつぶやいたあたしに、チャンミンが少し笑いながら言った。

CM 『冗談だよ。・・・僕の方こそごめん。』

「え?」

CM 『君を・・・”待ってる”って言えなくてごめん。』

そんな・・・

「・・・いいの。」

そんなの当たり前だよ。

「あたしこそ・・・」

言ったのに。

”ずっとそばにいる”って言ったのに。

「ごめんね・・・」

ダメだよ。

こんな声で答えたら、泣いてるのがチャンミンにわかっちゃう。

でも、もう隠せない。

CM 『いいんだ。』

「ちゃみ・・・」

CM 『僕は、そういうハルが好きだったから。』

「え?」

CM 『僕より夢を選んじゃうような、そういうハルが僕は好きだった。』

「・・・・・。」

その言葉に、堪えてた感情が涙と一緒に溢れ出す。

綺麗なネックレスの上に涙の粒がポタポタと落ちた。

「・・・っぁ・・・っ・・・ちゃみ・・・」

CM 『ははっ、そんなに泣かないで。』

無理だよ。

だって、今でもこんなに君が好きなのに。

ずっとそばにいたいのに。

どうして、欲しいものは2つは手に入らないんだろう。

CM 『ハルの夢が叶うのを、ずっと祈ってる。』

「・・・っ・・・ぅん。」

あたしもずっと見てる。

ステージの上のチャンミンをずっと見てるよ。

でも、もう言葉にならなかった。

CM 『元気でね。』

「・・・ぅん。」

CM 『・・・・・さよなら。』

その優しい声を最後に電話は切れた。

ケータイとネックレスと握りしめて、あたしはその場に泣き崩れた。


ほんの数カ月。

でも、この数カ月で・・・あたしはきっと一生分の恋をした。

だから、もうやめよう。

”出会わなかった方がよかった”なんて思うのはもうやめよう。

こんな恋をさせてくれた彼に・・・感謝しなくちゃ。

そして、もしもこの先の人生で彼にもう一度出会えた時

胸を張って会えるような人間になろう。

これからもきっと、あの過酷な世界で生きていく彼に。


涙を拭いて顔を上げる。

掲示板を見ると、もう搭乗手続きが始まっていた。

ネックレスをバッグに大切にしまう。

大事なお守り。

ベンチから立ち上がって搭乗ゲートに向かった。


続く>>




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当たり前ですが、この話はフィクションな上、実在の人物とはまったく関係のない、管理人の妄想の塊です。
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コメント

  1. miyu | URL | -

    苦しい(TT)切ない・・・・

  2. | |

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    このコメントは管理人のみ閲覧できます

  3. | |

    管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

  4. iluca | URL | -

    う~><

    とにかく、ハッピーエンドを祈りたい!!
    このストーリー、大好きです^^

  5. | |

    管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

  6. かもめ | URL | -

    ★miyu さんへ

    > 苦しい(TT)切ない・・・・

    すいません!
    それでもお付き合いくださってありがとうごじゃいます★

    どうか次の話もよろしくです♪

  7. かもめ | URL | -

    ★は**さんへ

    こういう感じになってしまいました・・・
    ついにチャミとさよならー。
    泣いてくださってありがとうごじゃいます!!

    これから2人はどうなるのか・・・
    もう少しお付き合いお願いします!

  8. かもめ | URL | -

    ★M**さんへ

    ハルと一緒に泣いてもらってあざっす!

    ユリはなんとかごまかしたようで・・・

    今回はちょっと切ないチャミからの生電話。
    忘れ物ない?って聞かれて「チャミ!」と答えるM**さんに1票!!

    チャミなりの優しさ炸裂の生電話。
    なんとかハル旅立ちました・・・
    ハル応援してもらってあざっす★
    本人に伝えときます!!
    がんばれよー!


    チャミ情報あざっす!
    アルバムのビギ版すごいっすね。
    でも・・・イヤホンいるか?
    なんて思うあたしはやっぱビギストに入る資格ない気が・・・

    JJの歌声、やっぱいいですね・・・

  9. かもめ | URL | -

    ★iluca さんへ

    > とにかく、ハッピーエンドを祈りたい!!
    > このストーリー、大好きです^^

    そう言ってもらえてうれしいです!
    なんとか、もう少しだけお付き合いください~★

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